所在地:宮崎県⽇南市油津2-3-2創業:1834年代表銘柄:甕雫 Kameshizuku
京屋酒造は「麹(こうじ)」と「酵母(こうぼ)」という自然界に存在する生命の働きを伝承の甕壷仕込みを守ることによって現代に伝えています。醸造の全工程は甕壷で行われ、伝承の大甕は800リットルと現代ではとても小さなものです。土に埋められた甕の断面はタマゴのようで自然な対流により発酵が進みます。自然界の営みに従い、微生物の働きによって時に静かに、時に激しく「もろみ」は沸き立ちます。蔵の入り口に近い甕は深く埋められ外気の温度の影響を受けにくい様に工夫されており、甕の大小によってもそれは異なります。先代から受け継いだものはこの地において微生物と対話しながらつくりを続ける、設備としての大甕だけではない、先人の知恵の結晶なのです。
伝統を重んじつつ、常にアップデートを心掛ける京屋酒造。新しい取り組みを考える上で、自社の焼酎製造の技術の素晴らしさを再確認し、この技の素晴らしさを世界に知って欲しいという強い思いが芽生えたそう。そして、世界でも最大級の蒸留酒市場であるGINに、日本独自の並行複発酵という伝統的醸造技術と100℃から低温での蒸留という斬新な蒸留技術で、挑戦を始めました。「和と洋の新たなハーモニーで、九州の南端・日南市油津から世界を目指したい。」と語ります。