所在地:福島県岩瀬郡天栄村下松本要谷47‐1 創業:1892年 代表銘柄:廣戸川 Hirotogawa
蔵がある天栄村は、東部に釈迦堂川(通称:広戸川)が流れます。この水を仕込み水として使用する事から、造られているお酒は「廣戸川」として販売されています。 川があるということは、そこで集落も形成されるわけで、この辺りの人々の営みは一万年前まで遡ることができます。県内を代表する桑名邸遺跡からもそれが読み取ることができ、奈良・平安時代には天栄村は政治の中心地の役割を果たし、戦国乱世で建てられた大里牛ヶ城は、あの伊達政宗ですら来城できなかった歴史を持ちます。 明治頃には馬競り市が開かれ、三日東京と呼ばれるなど天栄村はどんな時代においても文化の中心地として栄えた村です。
福島県といえば、銘醸蔵が集まる県でもあります。「銘醸蔵」という言葉を聞いてイメージするのは、職人技が光る熟練の人たち。ですが、ここの蔵元はちょっと違います。 2011年の震災の影響もあり、26才の時に杜氏へと就任した松崎祐行さんは福島県の『夢の香』というお酒にこだわり、福島県新酒鑑評会の吟醸・純米酒部門ではわずか1年目にして金賞を受賞。そこから怒涛のごとく毎年金賞を受賞するお酒を造り上げることになりました。熟練の人達がうかうかしていられない、注目の造り手が率いる蔵元です。