所在地:北海道余市郡余市町登町1395 創業:2010年
ここのワイナリーに足を踏み入れると、いつも凛とした空気感に包まれます。曽我貴彦さんのワイン造りへの思想そのものが、あたり一面に漂っているような空気感。実家は長野県小布施ワイナリー。その後栃木県のココファームで、栽培と契約農家への買い付けに従事し独立。当時からいちはやく北海道のポテンシャルを見抜きこの北海道余市を自らのワイン造りの場所として選びました。 2019年訪問時、それまで草生栽培だった畑がきれいに刈られてスッキリとしていた光景には驚きました。毎年変化する気象条件などに向き合って来る中、この畑のピノ・ノワールの最大のポテンシャルを引き出す為に常に試行錯誤を繰り返しています。
貴彦さんの印象に残るお話を少し。 「僕はよく自然派とか言われますが、全然そんな風に意識していません。「自然」という意味が本来人間の営みを不自然にするのであれば、それは違う方向に行ってしまうし、そこを無理したくない。周囲との共存をしながら、ゆる~く有機栽培でいたい。ワインにおいても日本の繊細さ、旨味などを世界の中での付加価値にしたい。結局のところ海外ワインのミネラル感とかは自分には理解が難しい事がわかった。だから日本の風土に合う、日本の食に寄り添うワインでよい。ここにしか無い物で良い。比べるものでは無い。ワイン造りは感性だと思う。自分ひとりでやっているこの規模だからこそ感性で出来る。」