所在地:鹿児島県日置市吹上町与倉4970-17 創業:1845年 代表銘柄:富乃宝山 Tominohouzan、天使の誘惑 Tenshinoyuuwaku
弘化2年創業以来、”酒造りは農業から”をモットーに薩摩の地で誠実に焼酎造りに向き合い続けてきました。今や、名を知らない人はいないほどの知名度となった代表銘柄「富乃宝山」。第3次焼酎ブームの火付け役ともいえるこのお酒は、黄麹・吟醸酵母を用いて食用だった黄金千貫を低温熟成させ、吟醸香のする醪を育て、その香りを抽出するために常圧から減圧に切り替える蒸留方法で芋焼酎とは思えないフルーティさで大ブレイクを果たしました。当時は「お1人様1本限り」と本数制限をしながら扱う限定品扱いだったそう。ですが、西酒造の素晴らしさは、そのまま少量生産の「レア焼酎」の路線ではなく、高品質・安定供給にシフトしたこと。多くの酒屋や飲食店が助けられ、美味しさと安心を届けてくれたからこそ、今の西酒造への信頼が厚いのだと確信しています。
焼酎のみに縛られることなく、他の酒類からも学ぶべきであるとの考えから、20年以上、世界中の優れた醸造家とコミュニケーションを続けてきた西酒造。2019年ニュージーランドの地で、新たにワインの醸造を手がけることとなりました。また、2020年から日本酒「天賦」。そしてその少し前、2019年12月に始めた、ウイスキー製造も2023年に「御岳」として発売開始を迎えています。焼酎、ワイン、日本酒、ウイスキーと、4つの酒類を造られていますが、「発酵させて造るという点では一緒だ」というのが西酒造の考え。長年の焼酎造りでの経験が活かされ、どの酒類でもファーストリリースから驚かされるクオリティーに繋がっています。