所在地:新潟県村上市上片町5-15創業:1819年代表銘柄:〆張鶴 Shimeharitsuru
江戸末期には北前船を持つ廻船問屋も兼ねており、北海道の港が詳細に記された古い航海図や古文書が残る宮尾酒造。100種類をゆうに超えるともいわれるさまざまな郷土料理とともに食文化を育んできた、新潟県の最北部、村上市に位置します。「鮭や近郊の港に揚がる旬の魚介など、私たちが普段口にする食材を使った料理に合う酒」と代表取締役で11代蔵元の宮尾佳明さんが自負するように、「〆張鶴」は代々、村上の風土に寄り添った酒を醸してきました。創業当時の酒造りの手法が記された技術書「酒造伝授秘法之巻」に記されているある和歌に込められた「品質第一」の教えを頑なに守り続ける一方、「時代とともに酒造環境が変わり、技術も進化を遂げた今では、それを踏襲する酒造りは行っていない」と話す宮尾さん。酒質もわずかずつ変遷しているとはいえ、持ち前の清らかでキレのよい味わいは、不変です。