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ガイアフロー静岡蒸溜所
ガイアフロー静岡蒸溜所
所在地:静岡県静岡市葵区落合555番地
創業:2014年
ウイスキーを愛し、深く理解する人生から始まったウィスキー造りへの旅
ガイアフロー静岡蒸溜所の中村大航さんは、元来お酒を愛するひとりの一般人でした。
子供の頃、父親が買いそろえたウイスキーのコレクションを横目に育ち、物心がついた時からウィスキーがいつも近くにありました。
10歳のときにサントリー白州蒸溜所を見学、大学時代にはスコッチウイスキーの地域毎の飲み比べを経験して、深い驚きを覚え、
二十代のうちにバーで様々なウイスキーを飲むように。
三十代半ばには、ニッカ余市蒸溜所でウイスキー造り体験に参加しています。さらに静岡県内の日本酒や山梨や長野のワインの生産者も訪問し、
お酒に対する理解を深める中で、静岡地酒の振興イベントにも関わるようになりました。それでも中村さんにとってこの時はまだ「お酒は、嗜むもの」でした。
ウイスキーへの情熱が新たな事業を生み出す
中村さんが43歳になったとき、運命の瞬間がやってきます。
若くして祖父が創業した会社を承継し経営者として働く中、自分で何か新しい事業を起ち上げたいと考え、模索する日々が何年も続いていた中村さん。
2011年に東日本大震災が発生し、それまで法律で許可されなかった「再生可能エネルギーで発電した電気を、家庭向けに販売すること」が規制緩和になると分かり、
2012年1月に勇んで設立したのがガイアフロー株式会社でした。しかしながら結局、その施行は4年先に遠のいてしまいました。
2012年6月、失意の中、プライベートで欧州への旅に出ます。せっかくだからと、ウイスキーの聖地、憧れのスコットランドはアイラ島を初めて訪れました。
そのアイラ島で中村さんの運命を大きく変えたのが、ベンチャーの新興蒸溜所「キルホーマン」でした。
小規模で古めかしい設備で、手造りで唯一無二のウイスキーをつくり、それを世界中で販売する様子を目の当たりにして、中村さんは大きな衝撃を受けたのです。
「自分のやることは、日本でウイスキーを造って、世界で販売することか!」
まるで雷に打たれたような感覚とともに、中村さんはウイスキーを造らずにはいられなくなったのです。
好機に恵まれ、大きく前身
ウィスキー製造を決意したとはいえ、実現までの道のりは険しく遠いものでした。
中村さんは醸造学科を出ている訳でもなければ、酒造りの職業経験もなく、ウィスキー造りはただでさえ困難であるのに、それに加えまったくのゼロからの挑戦でした。
自らの手で小規模なウイスキー蒸溜所を起ち上げた日本で唯一の人物、肥土伊知郎氏から「まずは業界に飛び込んでみたらどうですか?」とアドバイスを受けたことから、
2012年にガイアフロー株式会社で洋酒輸入卸売の免許を取得、2013年4月から3人のスタッフとともにウイスキーの輸入販売業をスタートしました。
しかし、当時の日本ではウイスキーは全く人気が無く、輸入したウイスキーもほとんど売れないどころか、事務所の電話が鳴らない日々が何ヶ月も続きます。
中村さんも、部品製造会社の経営と両立しながらでは限界を感じており、2013年末、ついには起ち上げたばかりのガイアフローに専念する決断をします。
「部品を作る人はごまんと居るが、ウイスキーを新たに造ろうという人間は自分しかいないだろう。」そう考えた中村さんは、
事業承継をした元々の会社の代表取締役を辞任し、ウイスキーを唯一の本業に。そんな時に状況が一変したのです。
NHKでニッカウヰスキーの創業者 竹鶴政孝氏のドラマ化が決まり、日本国内に一大ウイスキーブームが巻き起こったのです。
そのブームのおかけで輸入販売事業は軌道に乗り、ガイアフローは業界内で知名度を高めていきました。
静岡から世界へ。未来を見据えて羽ばたくガイアフロー
実は中村さんは、輸入販売事業を起ち上げると同時に、蒸溜所建設の適地探しを始めていました。
地元の不動産会社の協力のもと、地元である静岡市内の山あいに、横を川が流れ、2万㎡の広さがある、ウイスキー蒸溜所にピッタリな土地が見つかり、
その地に今のガイアフロー蒸溜所が建立したのです。
静岡蒸溜所は2016年9月28日に製造免許を取得し、翌10月からウイスキーの製造をスタート、始めはトラブル続きでしたが、徐々に製造のペースを上げ、
年々、原酒の品質を向上していき、建物や設備も少しずつ拡充しながら蒸溜所としての力を蓄えています。
ついに2020年12月、初めてのシングルモルトウイスキー「プロローグK」をリリースし、
2024年のWorld Whisky Awardsでは、日本のSmall Batch Single Malt Whisky Non-age カテゴリーにてカテゴリーウイナー(最優秀賞)を獲得するなど、
国内だけでなく、海外でも高い評価を得ています。
今後もより完成度の高い「静岡らしいウイスキー」を目指し、年々進化していきます。
これからも静岡の原材料を使い、より熟成年数を長く、より味わい深く、より飲みやすいウイスキーを造っていくガイアフローから目が離せません。
ガイアフロー静岡蒸溜所
必ずご注文確定までお進みください。