所在地:長井蔵/山形県長井市四ツ谷1-2-21 浪江蔵/福島県双葉郡浪江町幾世橋知命寺40 なみえの技・なりわい館内創業:1931年代表銘柄:磐城壽 Iwakikotobuki
もともとの生業は江戸出しの廻船問屋であったため、酒蔵の堤防を挟んだ向こう側は海という珍しい立地で、海の暮らしに寄り添ってきた酒造り。「板子一枚下は地獄」というように、海の仕事は常に危険と隣り合わせだったこともあり、何事にも縁起を重んじたことが代表銘柄「磐城壽」の名前の由来となりました。
東日本大震災により流されてしまった、福島県浪江町にあった蔵。資料やデータも失い、研究用に分けて保管していた僅かな蔵付酵母と蔵人たちの力を頼りに、山形県にあった東洋酒造を引き継ぐ形で、伝統の味を繋ぎ続けてきました。震災から1年も経たず「磐城寿」の再興を決意できたのは、多くの方の後押しがあったから。そして2021年、念願叶い、浪江町の道の駅「道の駅なみえ」に隣接する形で「なみえの技・なりわい館」が完成し、故郷での酒造りが再開。浪江産の米や米麹を使って、とことん品質にこだわり、世界一の酒づくりを目指します!と、覚悟をみせてくれました。移転先となった長井蔵、新たなスタートを切った浪江蔵。2つの故郷から躍進は続きます。